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新車ディーラーで中古車を買うべき?実際に買ってみたので購入の流れとメリットを紹介!

2021年7月、かねてより欲しかった車を中古車で購入し契約を締結した。メーカーはこれまでと同じメーカーの車種だが、全く馴染みのないディーラー店舗で購入することになった。ディーラーではこれまで新車購入しかしたことがなく、中古車を購入するにあたり戸惑ったこともあったので、結果としてディーラー購入はどのような人にとってメリットを享受でき満足できる結果になるのか、備忘も兼ねて記事として残すことにする。

目次

前提:中古車購入は明確な予算・要求とスピード感が求められる

ディーラーにおける中古車購入に関する具体的な内容の前に、まずは中古車と新車を購入する際の明確な差として、中古車は「一点モノ」であるという点である。これを抑えたうえで行動しないと、なかなか望み通りの中古車を手に入れることは難しい。まずは、予算と相場をキッチリ把握しておき、いざという時にすぐに行動できるように準備するところから始めよう。

中古車は一点モノであり待ってくれない

前述の通り、中古車というのは同じ商品は二つとして存在しない。よって、予算と仕様をはっきりと決めておき、これらの条件を満たす物が出てきたときに即決できるだけのスピード感が必要となる。

いつ欲しいのかを明確にし、それまでは「相場観」を養う

スピード感が重要とはいえ、予算を下回れば金に糸目は付けないのならばよいということであればいいが、その中でもできるだけ良い条件で買いたいということであれば、あらかじめ相場観を把握しておくことは重要である。つまり、自分の欲しいと考えるものと同じ程度(年式・走行距離・装備)のものが、どのくらいの価格で取引が成立しているかということである。特に、装備の有無によってはかなり金額が変わることもある。これを見極めるには、ある程度時間が必要なので、それが1か月後なのか3か月後なのか、欲しい時期を明確に決めておき、それまでは相場を観察するということが重要だ。

相場観を見極める方法としては、中古車情報サイトに掲載される、自分の欲しい仕様の車の情報を日々チェックするだけでいい。情報はほとんど日替わりで変わっていき、条件のよい車というのは、すぐに売れていく。逆に、ずっと掲載されている情報というのは、条件が悪い物件であることが多い。こういうのを見ていると次第に欲しい車の相場観が養われていく。

また、多少マニアックな話にはなるが、業者が中古車を仕入れるために使う「オートオークション」の落札価格を検索できるサイトもある。ここに掲載される価格は、中古業者の原価に当たるわけなので、当然市場価格よりは割安であることが多い(しかも税抜き価格)。オークションでの落札を代行してくれる業者もいないことはないが、現車を確認せずに代行業者に頼むというのはいざというときのリスクのほうが高いので、利用する場合は注意が必要だ。

相場が上がっているのか、下がっているのかを見極めるツールとしては有効だろう。

参考 オークサポート中古車オークション相場情報

同一の車種でも一部改良後には格安車があることも

リセールバリューの高い人気車の場合、中古でも価格があまり落ちていないことが多いが、マイナーチェンジを迎えると大きく価格が落ちていくことが多い。ただ、その場合はいわゆる「型落ち感」を少なからず感じることになるだろう。しかし、マイナーチェンジまで行かない「一部改良」であれば、外観はほとんど変わらないので型落ち感も薄くなる。また、カラーや装備なども一部改良で見直されることがあり、廃盤となったカラーは大きく値下がりすることもある。カラーに強いこだわりがないのであれば、欲しい車種の改良の情報を収集するのも悪くない。

ディーラーでの中古車購入の商談までの流れ

買うと決めたらすぐにコンタクトを取って商談を取り付ける

欲しい車の相場を見極めたのち、買っても良いと思える車が出てきたら、販売店にすぐにコンタクトを取る。中古車情報サイトの情報は、そもそも売約済みであっても仕組み上はしばらく残ってしまう。まずは店舗に在庫の有無について確認しよう。

在庫があればその場で商談日程を決めても良い。とにかく新車の商談と違い、スピード勝負となる。
前述の通り、1点モノの在庫を奪い合うことになるので、のんびり構えていたらその間に売約済みとなることもある。「来週で」とかいう話をしていては、とっくに在庫が無くなっていることだろう。

また、「取り置き」も、この段階では絶対に応じてもらえない。どうしても仕事を休めないといった都合もあるだろうが、こういった巡り合わせも重要なのだろう。

在庫のある店舗が遠方の場合

ディーラー系の店においては、基本的には遠方の客は歓迎されない。そもそも遠すぎて現車を確認できないということであれば、契約できないことが多い。中古車の状態は個体ごとに違うので、販売店側が良いと思っていても、購入側はそれを許せないこともある。こういったトラブルを避けるため、必ず現車確認をしてくれという店が多い。
また、売って終わりの中古車販売店とは違い、アフターメンテナンスやその後の新車購入など、今回の取引だけではなく、後につながる関係を築いておきたいという思惑もあるのだろう。

とはいえ、交通費をかけてでも遠方の店舗に出向く価値のあるクルマであれば、遠慮する必要はない。問い合わせをしてみて販売してくれるようであれば、現地に向かうまでである。
ただ、出発前には必ず在庫を抑えてもらい、到着した時には売約済みだったということのないようにしてほしい。

印鑑や本人確認書類なども持っていく

中古車の場合、前述の理由から、商談回数はさほど多くならない。よって、商談を取り付けるということは、その場で契約するといったことも十分に考えられる。契約に必要となる印鑑や本人確認書類は、商談の場に持って行って損はないだろう。

ディーラーでの中古車購入の商談における注意点

新車購入と違い、立場は『店>>客』であることに注意

新車購入をしたことがあれば分かるかもしれないが、基本的に新車購入の場合、ディーラー側からあの手この手のアプローチを受けて契約となることが多い。しかし、中古車は何度も書いているように1点モノであるがゆえに、多くの引き合いがある車に関しては、あえて値引きを要求するような客に売らずとも買い手がつくことが多い。よって商談も非常にあっさりしたものになる。現車の状態を確認したのち、値引きの話になるでもなく見積書を提示され、購入意思の確認がなされる。

中古車の値引きは基本的にないと思った方が良い

上にも書いた通り、人気のある中古車に関しては即日たくさんの引き合いが殺到していることが多く、わざわざ目の前の客に売らなくても、次の客との商談を選ぶ余裕があることが多い。ダメ元で聞いてみるのはいいが、一蹴されて終わるだけに終わる可能性が多いことは念頭に置いておくべきだ。ただし、欲しい車がたまたま長期で在庫されているものなど、販売店側にどうしても売りたい事情がある場合は、値引きに応じてくれるかもしれない。断られて気分を悪くしないのであれば、聞いてみるのも良いだろう。

また、後で説明するが、中古車をディーラー提携ローンで組む場合、金利は新車より高くなる。(銀行ローンであれば新車も中古車も変わらない)。中古車本体には利益がほとんど乗っていないため、ローンの高金利によるバックマージンにより利益を上げようとしているのだろう。裏を返せば、本体価格からは値引きする余力はほとんどないということだ。

ディーラーでの中古車購入の支払い方法における注意点

中古車購入における支払い方法として、現金一括またはローン(ディーラー提携ローン、銀行ローン)による支払いがある。安価な中古車であれば現金一括で購入するだろうが、もしローンを使おうと思っている場合は注意が必要となる。3者のだいたいの比較は以下の通りである。

また、購入にあたりオススメな支払い方法(総支払額が少ない順)は

現金一括 >> 銀行ローン >> ディーラー提携ローン

この順であることに違いはないが、リスクに備えて手もとの現金を残したいがゆえにローンを組むという方法も決して悪くはない。
その場合は、銀行ローンを利用すると良いだろう。銀行ローンを使う場合の注意点は、後に記載している。

支払い方法審査基準手続きの煩雑さ金利総支払額
現金一括◎(無し)〇(銀行振込)◎(無し)◎(最安)
提携ローン○(緩い)◎(ディーラー完結)△(高い)△(最高)
銀行ローン△(厳しい)△(銀行店舗契約)○(低い)〇(安い)
支払い方法別の簡易比較

以下、現金一括で購入する場合と、ディーラー・銀行で借りて購入する場合のメリット・デメリットの説明。および、200万円(諸費用含む)を現金一括とした場合と、全額ローンを組んだ場合の月々のシミュレーションをしてみることにする。なおローンを組んだ場合の返済方法は、「5年間」「毎月返済」「ボーナス払い無し」「元利均等返済」とする。

現金一括購入の場合

その場で現金購入による契約書を交わし、指定の期限までにディーラーの口座に振り込むだけだ。もっとも手間がかからずシンプルな方法である。

現金一括購入の支払額

・借入金:なし
・金利:なし
・毎月支払額:なし
・支払総額:2,000,000円

現金一括購入のメリット

現金一括で支払うことで、借金をする必要がないため、金利分を余計に支払う必要がない。
つまり、総支払額がもっとも安い。現金に余裕があるのであれば、この方法を選ぶのが良いだろう。
なお、住宅ローンを今後借りようと思っているのであれば、クルマのローンはできるだけ借りない方がよい。
クルマのローンと合わせて返済能力を見られるため、希望金額を借り入れできない可能性がある。

現金一括購入のデメリット

手もとから現金が一時的に失われるため、ギリギリのラインで購入すると急な出費があった場合に現金が足りなくなる可能性がある。住宅の頭金等でもそうだが、100万円程度の現金は残しておく方がリスクという面では安全である。また、基本的には高額の振り込みとなるため、ローンほどではないが現金を振り込むために営業時間内に銀行へ行く必要がある。

ローン(ディーラー提携ローン)の場合

ディーラーと提携している会社でローンを組んで購入する方法である。

ディーラーローンでの支払額

・借入金:2,000,000円
・金利:8%
・毎月支払額:40,552円
・支払総額:2,433,165円
・現金一括との差額:433,165円

ディーラー提携ローンのメリット

車両の契約と同時にローンの契約もすることができる。審査もすぐに結果が判明するため、購入側からすると非常に手続きがラクなのがメリットだろう。

ディーラー提携ローンのデメリット

ディーラー提携ローンは、金利が非常に高い。なんとこの低金利の時代において、年8%~10%程度の金利がかかることが多いのだ。ディーラー提携ローンは、比較的審査が緩く、返済能力などは最低限しか見ていないため、審査が非常に早く、緩い。何故このような緩い審査で通るのかといえば、金利の高さもそうだが、購入するクルマを担保にローンを組むためである。万が一滞納するようなことがあれば、クルマは差し押さえられ、それを売却して返済資金に充てることになる。大手自動車メーカーであれば残価設定などにもできるようだが、いずれにせよ高金利であることに違いはない。上の例でいえば、金利は8%を想定しているが現金一括と比べて43万円も支払いが増えている。恐るべし。

また、ディーラーでは、車両の契約と共にこのローンを客に組ませると、店に金利分の一部がバックマージンとして入る形となっている。高い金利は、ディーラーの収入源にもなっているのだ。高金利のディーラーでお金を借りる人は、ディーラーから見れば紛れもなく「上客」であり、歓迎されるだろう。

ローン(銀行ローン)の場合

銀行にローンを申し込み、審査が通れば利用できる。ただ、中古車購入に利用するためには予め仮審査を通しておくなど、スピーディーに行えるように準備を進めておくと良いだろう。このタイミングがなかなか難しいのだが、仮審査の有効期間はおよそ1~3か月であるため、本気でクルマを購入するつもりであれば、早めに申し込んでおくと後で困らないだろう。なお、仮審査後に本申し込みをしなくても、特に悪影響はない。

銀行ローンでの支払額

・借入金:2,000,000円
・金利:2%
・毎月支払額:35,055円
・支払総額:2,103,330円
・現金一括との差額:103,330円

銀行ローンのメリット

何と言っても金利が低い事である。金利が2%の銀行ローンを想定すると。金利8%と想定したディーラーローンと比較して月々の支払いは5000円ほど安く、総支払額ともなるとおよそ33万円も安くなる。利用できるのであれば積極的に利用したい。

銀行ローンのデメリット

銀行ローンの問題点として、必要となる手続きが多いことが挙げられる。ただ、昨今は仮審査はインターネットで行い、本申し込みだけ店舗で行うパターンや、本申し込みまですべてインターネットで完結させることができる銀行もある。しかし、基本的に申し込み手続きは銀行の店舗で行うため、銀行の営業時間内に訪問する必要がある点がネックだろう。

また、手続きは時間を要する。仮審査でも2~3日は当たり前であり、1週間程度の審査時間を要することもある。このため予め仮審査だけは通しておいてクルマを探すなどしないと、いざ欲しい車があったときに、迅速に入金などの手続きを進めることができないため、ディーラーにとっては面倒なだけで利益も出ない方法なのであからさまに嫌がられ、契約を断られることもある。

これは私の実体験になるが、仮審査を行っている最中に店舗で商談となったので、仮審査の結果も出ていない状態であった。その状態で銀行ローンを使うことを申し出ると、担当営業マンからは「銀行ローンなら本審査が確定するまで契約はできない。時間をかけて通したとしてもその間に他に売れてしまう可能性もある」という事を言われ、ディーラーローンを組んでの契約を強く迫られた。さすがにおかしいと思い、上司を出してもらうと、ディーラーローンの審査だけは通してもらい、仮に銀行ローンが通らなければそちらでローンを組むことで契約ができると言われた。担当の知識不足なのか、こちらが知らないことをいいことにディーラーローンを組ませようとしたのか、とにかく不思議な出来事であった。

契約後の手続きと納車までの流れについて

支払い方法が決まれば、晴れて契約となる。ただし、契約後にも様々な手続きや調整が必要となる。

契約後に必要な手続き・書類について

主にディーラーへのお金の支払いと、納車に伴う対応が必要となる。特に、車庫証明や自動車保険は忘れないように対応が必要だ。

  • 車庫証明の申請(要:印鑑証明書)
  • 自動車保険(自賠責・任意保険)の変更
  • ディーラーへの入金(現金一括・銀行ローンの場合)
  • 納車日の決定
  • 現在所有している車の処分

普通車の場合は「車庫証明」が必要となる

クルマを買うと、普通車であれば必ず必要なものが「車庫証明」である。これは、クルマをどこに保管するのかということを証明する書類である。契約後、申請用紙を渡されて記入するように言われることが多い。

また、このとき印鑑を捺印する部分があるが、この印鑑は「実印」でなければならない。そして、その印鑑が「実印」であることを証明するために、「印鑑証明書」の添付が必要となっている。

印鑑証明書は以前に印鑑登録を役所に行っていれば、印鑑登録証(カード)があるはずなので、それを役所に持っていって申請すればすぐに交付してもらえる。仮に行っていない場合でも、登録したい印鑑を持参して役所で申請すれば、即日印鑑証明書を交付してもらえる。印鑑登録証を紛失していると、いかなる場合でも交付してもらえず、再登録申請になるので気を付ける必要がある。

自動車保険の切り替えも忘れないように

忘れがちなのが自動車保険(自賠責保険・任意保険)だ。自賠責保険に関しては、契約手続きの中で行われることが多いため忘れることはないだろうが、任意保険の切替は注意しなければならない。既存の車両と入れ替える場合は、現在契約している保険会社に連絡して「車両入替」の手続きが必要となる、これをやらないと、古い車の契約内容のままとなるので、いざというときに保険を利用することができない。

ちなみに、車両入替手続きであれば、積み上げてきた等級はそのまま引き継がれる。

納車までの期間は遅くとも3週間~1か月程度

新車と違い、中古車の納車は現物が既にあるのだから早い。遅くとも1か月もあれば納車されるだろう。ディーラーへの支払いが終われば、近いディーラーであれば直接取りに行き、遠方なら陸送になるだろうが、遠方でも1か月程度見ておけば十分だろう。現金振り込みや銀行ローンを利用する場合は、入金が確認され次第ディーラー側で様々な手続きが行われるため、早めに入金するようにしたい。

結局、ディーラーでの中古車購入でメリットがある人は?

実際問題として、ディーラーの中古車は高いのか?

今回、中古車を実際に購入してみて思ったのは、価格面だけで見れば他に安い値段を付けているところはあるが、結局は安心感を取ることになった。ディーラーはそのメーカーの看板を掲げて仕事をしているので、接客の質はともかくとして、クルマの品質に関してはかなり厳しいものを設けていると感じた。また、基本的には自社で販売した下取り車のうち「程度の良いもの」を自社で直販し、残りはヨソへ流しているようなので、比較的状態が良いことが約束されていることも大きい。

また、ディーラーで購入できるクルマは、基本的に点検整備の記録がはっきりしており、保証の延長を付けることも可能である。万が一の故障の際にも、保証を利用して修理できる権利を延長できるということは、それだけクルマの品質に自信があるということだろう。クルマに詳しい人ならともかく、一般人がクルマを買おうと思ったときに、内外装の傷みなどは見てわかる部分だが、クルマの品質とは基本的にメカの部分になる。そのあたりの保証がしっかり付くだけでもかなりの安心感だろう。

そして、価格に関しても他より際立って高いという印象はなく、ほとんどの場合は多少高いかな?程度である。

逆に、今回購入したクルマは、一般的な中古車販売店より安価に設定されていた。

結論:詳しくないけどそこそこいいモノが欲しい人

結論としては、メカの部分も品質保証があり、購入方法にも基本的には親身になって相談に乗ってくれるため、中古車に詳しくない人でも中古車に興味がある人であれば、ディーラーで中古車を購入するのはオススメと言って良い。ただし、前述のように比較的高品質のクルマを中心に扱っているため、いわゆる「格安」のようなクルマは無い。格安で買ってラフに使うという用途よりは、新車と同じように長く乗るための乗り換えを検討したい人にとって、ディーラーの中古車というのは最も適しているのではないかと思う。

ディーラーでの中古車購入のメリットを以下にまとめておく。

  • 比較的高年式の車両が多い
  • 中古車の割には高品質
  • メーカー保証を引継ぎ・延長できる
  • 大手メーカーのお墨付きという安心感

納車後の感想などは、納車されてしばらく乗ってみてから書いてみようと思う。

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