「のぞみ」は、東海道・山陽新幹線の最速達列車に与えられる列車種別です。
特にビジネス需要に重きを置いており、東京~新大阪間の東海道新幹線区間では、航空機との競合もあることから、停車駅を完全に固定して超高密度運転に対応しています。また、名古屋~新横浜間は、国内の新幹線で最長の通過区間となっており、この区間だけでおよそ80分のノンストップ運転となります。
初心者さん
駅員X
一方、新大阪~博多間の山陽新幹線区間では、東海道と比較して列車密度が落ちるため、停車駅は完全には固定されていません。東海道区間では政令指定都市レベルの駅にしか停車しませんが、山陽区間では福山などの中堅都市にも停車して、停車本数の確保と東京直通という利便性をセットで提供しています。
のぞみ号は基本的にすべて16両編成で、原則として東海道新幹線に乗り入れ可能とされている車両しか使われません。
他の列車種別に関しては、以下のページをご覧ください。
目次
停車駅については冒頭でも述べた通り、東海道新幹線区間と山陽新幹線区間で明確な差異があります。
東海道区間では、東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪の6駅にしか停車せず、かつこの6駅には「のぞみ」の全列車が停車し、通過する列車はありません。
山陽新幹線区間では、政令指定都市クラスの主要駅に加えて、福山や新山口などの中堅クラスの駅にも1時間に1本程度停車して乗客を拾っています。
定期列車のダイヤは、東京発毎時09分発が福山停車。30分発が新山口停車(稀に徳山停車)。51分発が姫路に停車するのが基本となっています。また、臨時列車は比較的新山口駅に停車することが多いようです。
のぞみ号の主な区間の所要時間と停車駅は以下の通りです。
- 東京⇔名古屋 約1時間40分
- 東京⇔新大阪 約2時間30分
- 東京⇔岡山 約3時間15分
- 東京⇔広島 約4時間
- 東京⇔博多 約5時間
- 名古屋⇔博多 約3時間20分
- 新大阪⇔博多 約2時間30分
全列車停車
↓約7分
全列車停車
↓約12分
全列車停車
↓約80分
全列車停車
↓約37分
全列車停車
↓約13分
全列車停車
↓約13分
全列車停車
↓約13分
朝上り1本、夜下り1本のみ停車
↓約9分
毎時1本程度停車
↓約20分
全列車停車
↓約17分
毎時1本程度停車
↓約23分
全列車停車
↓約22分
2時間に1本程度停車
↓約14分
1時間に1本程度停車
↓約20分
全列車停車
↓約15分
全列車停車
東海道新幹線区間では、定期列車(毎日運転する列車)が毎時4本設定されています。このほかに、乗客が多くなると見込まれるときには臨時列車が設定されます。
平日は東京⇔新大阪間の臨時列車が多く、週末や連休中などは、東京⇔博多・広島間の臨時列車が多く設定されます。これら臨時列車を含めて、1時間に最大12本の「のぞみ号」を運転することが可能なダイヤになっています。
日中の東京駅と新大阪駅を基準に、以下の通り表にまとめてみました。
特に、新大阪始発ののぞみ号に関しては、自由席を狙う上でも重要です。
- 毎時00分発 ⇒ 新大阪行(定期)
- 毎時09分発 ⇒ 博多行(福山停車)
- 毎時12分発 ⇒ 博多・広島・新大阪行(臨時・行先は日による)
- 毎時18分発 ⇒ 新大阪行(臨時)
- 毎時21分発 ⇒ 博多・広島・新大阪行(臨時・行先は日による)
- 毎時24分発 ⇒ 新大阪行(臨時)
- 毎時30分発 ⇒ 博多行(新山口または徳山停車)
- 毎時39分発 ⇒ 新大阪行(臨時)
- 毎時42分発 ⇒ 博多・広島・新大阪行(臨時・行先は日による)
- 毎時48分発 ⇒ 新大阪行(臨時)
- 毎時51分発 ⇒ 広島行(姫路停車)
- 毎時54分発 ⇒ 新大阪行(臨時)
初心者さん
駅員X
初心者さん
駅員X
- 毎時00分発 ⇒ 東京行(臨時・新大阪始発)
- 毎時06分発 ⇒ 東京行(臨時・博多・広島・新大阪始発)
- 毎時09分発 ⇒ 東京行(博多始発)
- 毎時15分発 ⇒ 東京行(臨時・新大阪始発)
- 毎時21分発 ⇒ 東京行(臨時・新大阪始発)
- 毎時24分発 ⇒ 東京行(広島始発(一部は博多始発))
- 毎時30分発 ⇒ 東京行(臨時・新大阪始発)
- 毎時33分発 ⇒ 東京行(臨時・博多・広島・新大阪始発)
- 毎時39分発 ⇒ 東京行(臨時・新大阪始発)
- 毎時45分発 ⇒ 東京行(博多始発)
- 毎時51分発 ⇒ 東京行(臨時・新大阪始発)
- 毎時57分発 ⇒ 東京行(定期・新大阪始発)
初心者さん
駅員X
初心者さん
駅員X
のぞみ号の自由席は、1号車から3号車です。すべてののぞみ号に、自由席が設定されています。
1号車は、博多寄りの先頭車となっていますので、博多方面に行く場合は、前から3両。東京方面に行く場合は、後ろから3両です。
自由席に座る場合のテクニックは、以下の記事で紹介していますので参照してください。
以下に、自由席の混雑具合を表で表しています。スマートフォンの場合は、画面を横にしてご覧ください。
※凡例 | |
空席に余裕がある事が多い | |
7~8割は埋まっている | |
場合によっては満席となる | |
ほぼ満席に近い状態の事が多い |
のぞみ号 (上り東京方面) |
博多 ⇒広島 |
広島 ⇒岡山 |
岡山 ⇒新大阪 |
新大阪 ⇒名古屋 |
名古屋 ⇒東京 |
のぞみ2~64号 (定期:博多発) |
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のぞみ130~190号 (臨時:博多発) |
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のぞみ80~118号 (定期:広島発) |
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のぞみ130~190号 (臨時:広島発) |
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のぞみ130~190号 (臨時:岡山発) |
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のぞみ200~254号 (定期:新大阪発) |
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のぞみ270~468号 (臨時:新大阪発) |
のぞみ (下り博多方面) |
東京 ⇒名古屋 |
名古屋 ⇒新大阪 |
新大阪 ⇒岡山 |
岡山 ⇒広島 |
広島 ⇒博多 |
のぞみ1~59号 (定期:博多行) |
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のぞみ131~191号 (臨時:博多行) |
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のぞみ81~117号 (定期:広島行) |
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のぞみ131~191号 (臨時:広島行) |
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のぞみ131~191号 (臨時:岡山行)) |
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のぞみ201~265号 (定期:新大阪行) |
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のぞみ271~473号 (臨時:新大阪行) |
「のぞみ号」は、全ての列車において、自由席も含めて車両の最前列・最後列・窓側座席であれば確実にコンセントが利用できます。
また、グリーン車であれば全列車で、普通席であれば「N700S」を利用する列車は通路側を含めて全席でコンセントが利用可能です。
のぞみ号の指定席を取る場合、ひかり号やこだま号の指定席とは違い、「のぞみ料金」として210円~640円の追加料金がかかる分高くなります。
ただし、のぞみ号の自由席に乗る場合は、ひかり号やこだま号と変わらない新幹線自由席特急料金で乗車可能です。
ここまで、のぞみの停車駅や運行パターン、料金などについて解説してきました。
東海道新幹線では完全に固定である停車駅が、山陽新幹線では選択停車となる駅があるため、山陽新幹線(姫路、福山、徳山、新山口)を利用する際には必ず乗車する列車が停車するかを確認しましょう。
また、新大阪駅を使う上では欠かせない、新大阪駅が始発となる東京行き「のぞみ」の時間について解説をしました。新大阪から乗車するのであれば、新大阪始発列車を狙わない理由はありません。
この記事を参考にしっかり列車を選んで、快適な「のぞみ」の旅をお過ごしください。