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販売員が座席までお弁当や飲料を販売にきてくれる「車内販売」はとても便利です。しかし、近年では駅の売店や自販機などの整備が進み、車内販売は縮小の一途を辿っています。東海道・山陽新幹線では比較的車内販売のある列車は多いのですが、九州新幹線での車内販売は2019年3月にすべて廃止となりました。
よって、どの列車に乗ってもあるわけでなく、車内販売のない列車も多く存在するのが実情です。
車内販売を利用する層というのは、比較的長距離を乗車する乗客であることは明らかです。長距離客が乗車する列車と言えば、「のぞみ」を筆頭とする優等列車です。以下、東海道・山陽新幹線における車内販売の有無についてまとめてみました。
のぞみ:原則、全列車に車内販売あり
ひかり:原則、全列車に車内販売あり
こだま:車内販売なし
のぞみ:原則、全列車に車内販売あり
みずほ:原則、全列車に車内販売あり
ひかり:一部列車に車内販売あり(※)
さくら:原則、全列車に車内販売あり(※)
こだま:車内販売なし
※臨時列車には車内販売が無い場合もある。
このように、「のぞみ」「みずほ」「さくら」には原則、すべての列車に車内販売があります(九州区間は除く)。「ひかり」は、東海道新幹線においては全列車で車内販売がありますが、山陽新幹線においては、東海道新幹線から直通する朝の「ひかり」と、夜間に博多→新大阪を結ぶ「ひかり」でしか、原則車内販売は行われていません。臨時列車においても、実施しない事が多いようです。
下記公式サイトもあわせてご参照ください。
参考
車内販売JR東海パッセンジャーズ
参考
ワゴン販売JR西日本フードサービス
車内販売で購入できるものは、お弁当、お菓子、飲み物(アルコールやコーヒーもあります)が中心です。また、山陽新幹線区間では、福岡、広島、岡山などのお土産も販売しています。また、有名な「シンカンセンスゴイカタイアイス」と巷で呼ばれているアイスクリームも、車内販売で購入することができます。
新大阪をまたいで乗車する場合は、新大阪より東がJR東海、西がJR西日本となりますので、そこで商品は入れ替えとなります。特に、山陽新幹線区間で販売しているお土産類は、新大阪より東では購入することはできなくなるため、注意が必要です。
車内販売での決済手段は、現金はもちろんのこと、Suicaなどの交通系ICカードが利用できます。ただでさえ走行する車内で現金の取扱いは販売員の方も大変だと思うので、交通系ICカードでスムーズに支払いをするのがおススメです。
山陽新幹線においては、支払いにクレジットカードが利用できます。
新幹線の各編成には、「業務用」と書かれたドアが1基存在しています。これは、車内販売の準備を行うためのドアとなるので、車内販売はここを起点に車両を巡回していきます。このドアはグリーン車に近いおおよそ編成の中ほどにあるため、16両編成であればグリーン車付近の8~10号車が、8両編成であれば6、7号車付近を起点としてワゴン販売が回っていきます。
1台のワゴンで16両編成を巡回する場合、名古屋~新大阪などの短距離利用では、ワゴン販売が回ってこないことも往々にしてあります。
車内販売のワゴンは通路ギリギリの幅を通すため、デッキや通路に人が溢れてしまう自由席には、入ることができません。
また、指定席であっても、超繁忙期になるとデッキや通路で人が立つようになります。こうなると、車内販売が回ることはできません。
ここまで見てきたように、車内販売は、主に長距離列車においてまだ実施されていますが、縮小傾向にあることは間違いありません。
新幹線に乗車する機会があれば、車内販売の継続を願い、何か一品買ってみてはどうでしょうか。降車までに時間があるのであれば、「シンカンセンスゴイカタイアイス」をのんびり食べながら新幹線の旅というのもいいかもしれません。