のぞみ1号の次が101号で、その次は283号…。
東海道新幹線の東京駅から出発する列車の列車番号は、まったくバラバラの番号が割り当てられているように見えます。
しかし、バラバラに見えるこの新幹線の列車番号には実は規則があり、この規則を覚えておくと、列車番号を見ただけでその列車の特徴が把握できます。特徴が分かれば、いろいろな事に応用することも可能です。
- 列車の行先(どこ行きなのか、どこ始発なのか)
- 列車の種別(のぞみ・ひかり・こだまなど)
- 定期列車なのか、臨時列車なのか
初心者さん
駅員X
大前提として上り(東京方面)が偶数番号、下り(博多方面)が奇数番号となります。
目次
東京~博多間の「のぞみ」に使われている番号で、全て定期列車です。
繁忙期には真っ先に指定席の予約が埋まる列車です。
なお、61号・63号が抜けているのは、後述する「広島着」の「定期のぞみ」に使用されているためです。
主に東京~広島の「のぞみ」に使われている番号です。
全て定期列車で、繁忙期には取りにくい列車です。早朝帯には姫路、岡山、西明石始発列車が。夜間には姫路、岡山終着列車も運転されています。
ただしのぞみ62号・64号は定期「博多のぞみ」に使用されているので注意が必要です。
品川を6:00に発車する博多行きの「のぞみ」に使用されます。
以前は名古屋始発博多行きと同一の分類でしたが、今回のダイヤ改正で唯一無二の存在に。
東京~山陽新幹線区間の「のぞみ」で、臨時列車に割り振られる番号です。
博多発着を基本として、一部の列車は岡山あるいは広島発着になります。
東京~新大阪間の「のぞみ」の定期列車ですが、一部、休日運休の不定期列車があります。
早朝に1本だけある名古屋駅始発東京行きの定期「のぞみ」に割り当てられます。
名古屋~博多間で運転される定期「のぞみ」に割り当てられます。
271号・273号が早朝に名古屋発の博多行き。270号、272号が夜に博多発の名古屋行となります。
東京~新大阪間の「のぞみ」で、不定期(臨時)列車に割り振られる番号です。「のぞみ」の中では一番空いている部類に入ります。
2023年ダイヤ改正で誕生した早朝新横浜始発の新大阪行き「のぞみ」に割り当てられます。
498号は早朝の名古屋始発→東京行きの臨時「のぞみ」に。499号は深夜の東京発名古屋行きの臨時「のぞみ」に割り当てられます。
新大阪~鹿児島中央間の定期「みずほ」に割り当てられる番号です。
新大阪~鹿児島中央・熊本間の臨時「みずほ」に割り当てられる番号です。
特記事項がない限りすべてN700系列の車両で運転されます。
東海道区間~岡山の「ひかり」に割り当てられている番号です。
ただし、500号は広島始発、521号は広島終着です。2020年のダイヤ改正前までは、名古屋~新大阪間で「のぞみ」の退避をしない列車でしたが、ダイヤ改正後は京都駅で「のぞみ」を退避するダイヤとなってしまいました。
東京以外の東海道区間→山陽区間直通のひかりに割り当てられる番号です。
531号は名古屋発博多行き、535号は名古屋発広島行き。
533号は新横浜発広島行きで、全て早朝帯の列車です。
山陽区間完結の「ひかり」に割り当てられてる番号です。
590号、591号、592号は早朝、594号は夜間の列車です。
ひかり591号は新大阪発博多行き。
ひかり590号は博多発岡山行き、592号は博多発新大阪行き。
ひかり594号は博多発新大阪行きで、後続に抜かされない速達ひかりです。
山陽区間完結の臨時「ひかり」に割り当てられてる番号です。
東海道区間で完結する「ひかり」に割り振られている番号です。
630号、632号が名古屋始発、667号、669号が名古屋止まりです。他はすべて新大阪駅が始発・終着となります。昼間帯の600番台「ひかり」は小田原か豊橋のどちらかに停車し、名古屋~東京間を「のぞみ」の退避をすることなく走ります。
新大阪~鹿児島中央間の定期「さくら」に割り当てられる番号。
新大阪~鹿児島中央間の臨時「さくら」に割り当てられる番号。
早朝深夜運転の広島~鹿児島中央間の「さくら」に割り当てられる番号。
東海道区間の東京~新大阪・名古屋間の「こだま」に割り振られている番号です。
東海道区間の「こだま」で、始発・終着が東京駅でない列車に割り振られている番号です。
東海道区間の「こだま」で、静岡県内の駅を始発として東京駅まで運転される列車の番号です。
山陽区間の「こだま」の番号です。
500系8両編成、700系8両編成が主に使用されます。
九州新幹線独自の列車番号について
九州新幹線では、九州内で完結する列車について、東海道・山陽新幹線で使われている列車番号と重複する番号を使っている列車があります。
九州新幹線区間のみ運転で、鹿児島中央始発・終着の「さくら」に割り当てられる番号です。ただし一部列車の始発・終着は新下関駅となっています。
N700系 8両編成か800系車両で運転されます。
九州新幹線区間のみ運転の「つばめ」に割り当てられる番号。
主に800系車両で運転されます。
新幹線の列車番号は実は5桁?
ここまで、新幹線の列車番号について説明してきましたが、新幹線の列車番号は、実は内部的に5桁で処理されている、ということをご存じの方は、恐らく時刻表を読み込んでいる鉄道ファンの方でしょうか。
一般の方が目にするであろうきっぷの予約画面や、駅の案内表示乗客の目線からは、のぞみ100号とかひかり539号とか、3桁の番号しか表示されていません。
しかし、内部的にはこの3桁の頭にもう一つ隠れた番号が付与されているのです。さらに、4桁となったの番号の後ろには、アルファベットによる識別記号が1桁付与されています。これは、新幹線に限らずJRの列車にはすべて付与されています。
実は、一般の人も立ち入れる場所に、4桁の番号だけなら見ることができる場所があります。それは、ホームの先頭または最後尾です。
この写真では発車標が見えますが、そのさらに後ろに、小さくオレンジ色で数字が書かれている機械があります。実はそこに、4桁の列車番号が書かれています。
ちなみに、東海道・山陽・九州新幹線の列車番号の体系では、この数字の後に「A」が付与されています。写真の表示は数字しかありませんが、そもそも末尾「A」の列車しか来ないので、わざわざ表示しないでも問題無さそうです。
特に知っていても一般の方にはあまり役に立たない情報かもしれませんが、知っていたら、雑学として披露できることがあるかもしれません。
東海道・山陽新幹線で使われている「正式な列車番号」について、頭につく数字の意味を解説します。
- 1:使用無し
- 2: 山陽新幹線完結の「ひかり」号
(例)博多発新大阪行 ひかり444号⇒2444A - 3:山陽新幹線直通の臨時「のぞみ」号で、博多発着となる便
(例)博多発東京行き のぞみ184号⇒3184A
※ただし、後述の「7」に関しても博多発着の臨時のぞみが割り当てられている。
- 4:使用無し
- 5:九州新幹線完結の「さくら」「つばめ」号
(例)鹿児島中央発博多行き さくら410号⇒5410A
- 6:山陽新幹線直通の臨時「のぞみ」号で、日によって博多・広島・岡山と発着が変わる便のうち広島駅発着となる便
(例)広島発東京行き のぞみ180号⇒6180A - 7:山陽新幹線直通の臨時「のぞみ」号で、日によって博多・広島・岡山と発着が変わる便のうち博多駅発着となる便
(例)博多発東京行き のぞみ180号⇒7180A - 8:使用無し
- 9:東海道新幹線完結の臨時「のぞみ」「ひかり」号
一部、山陽新幹線完結の臨時「ひかり」号
(例) 新大阪発東京行き のぞみ290号 ⇒9290A